ランシステムCS室室長 青木が語る「店舗接客やリモート接客の極意」第7回:「出会いはエキサイティングに!」 

このコラムは元警視庁の刑事で、現在、自遊空間を運営する弊社ランシステムのCS室室長である青木が社内向けに発信しているものです。弊社では店舗の無人化・省人化ソリューションや遠隔接客を推進しておりますが、このサイトをご覧の店舗経営者やマネージャーの皆様にも有用なコラムではないかと考え、ご紹介いたします。

 さて、今回は出会いはエキサイティングに!』をテーマにエピソードをいくつか交えてお話させて頂きます。

出会いはエキサイティングでないと面白くありません。毎日の仕事だってエキサイティングでなければ、面白くもなんともありませんよね?そうでしょう。

例えば、自遊空間店舗での日常の作業はほぼ同じだとしても、今日も明日も明後日も同じ日なんて1日もありません。そもそも『作業ではなく仕事である』という意識が必要なのですが、それはさて置き、今日も明日も明後日も同じ日なんて実は1日も無いのです。

当たり前のようですが以外とアルバイトの皆さんは(いや中には正社員の方でも)、ここのところを意識しておられない方が意外と多いようです。『仕事がつまらない』『ヤル気が出ない』なんて口にしている方が、もしいらしたとしたら、それは完璧に日々新たなりという昔からの諺を忘れてはいませんか?私の過去の経験でこんなエピソードがいくつかありましたので、それぞれご紹介します。

先ず初めにゴールデンウイークの忙しい中、店舗巡回に行った際のこと、あまりの忙しさに接客OJTどころか、私自らブース清掃に走り回って手伝っていたところ、お客様がお帰りになったリクライニングブースのイスの下に、かなり使い込まれたカードケースが落ちていたのを発見しました。中には名刺と定期券が入っておりました。

当時は手書きの会員申し込み用紙でしたが、今さっきご利用された会員様をお調べしたところ、本日ご入会して頂いた女性会員様のお名前とお忘れ物の名刺とその他、連絡先等が一致してご本人様の落し物であろうことが確認出来ました。

私は早速、そのお客様へお忘れ物の電話連絡を入れさせて頂きました。すると、忘れたと言うよりリクライニングチェアーの下に落ちていたので、こちらからご連絡させて頂いた際に、お客様自身もどこで無くしたか思い出せずにその日の行動を逐次思い出しながら大変困っていたご様子でした。ところが思いもよらない自遊空間からのお知らせに電話口で大変感激され、家も近くであったことから、直ちに店舗へ駆けつけていらっしゃいました。

聞けばそのカードケースは高校の卒業式の日に、今は亡きお父様からのプレゼントで、それも亡くなる1週間前にプレゼントされたものであったため、ご本人様にとって大変想い入れのある、大切なカードケースだったとのことでした。ですから、お客様にお渡しできた時の彼女の嬉しそうなお顔を私はいまだに忘れません。こちらの方が嬉しくなり感動させられる笑顔だったからです。

次に、彼氏と別れたことから自分を責めている常連の女性のお客様が、泣きながら私に語るいきさつを黙って聞いていたこともあります。その日は、彼氏と上手くいかないことで泣きじゃくる彼女を見て、女性のいじらしさを感じた日でもありました。

また、杖をついて週に5回も店舗にいらっしゃるおばあちゃんがおりましたが、店舗にある3万冊のコミックを全部読破するからと、ご来店の度に私や店員がお奨めする面白いコミックを教えて差し上げて、喜ばれたこともありました。

その他、あるシニアの定年退職された男性のお客様がボケ防止のためにと、手先を使うダーツにはまり、ご自身の遊び仲間を誘ってのご来店回数も増え、とうとうダーツのシニアチームを自ら作られて楽しまれているうちに、常連の若い会員さんとも仲良くなり、コミュニケーションの輪が年齢を超えて地域に広がることを目の当たりにして、感動と人生のドラマを感じたこと等もありました。

要するに、これら私の体験から皆さんに伝えたいのは『あなたはお店での作業はどんなことをするのですか?』と聞かれれば、それぞれのシフト時間は違っても、接客をして、清掃をして、お食事注文を受けて調理するなど、日々そんなに変わったことをするわけではありません。しかし、そんな中でも今お話したような、小さなことだけど、いろんな出来事があって、毎日毎日が違う新しい1日が、つづられて行くということです。

 ささやかなそんなことに私は痛く感動します。ちいさなことに気付き、感動することが多いほど、それぞれのサービスセンスも磨かれていきます。何も飛行機や新幹線に乗って旅行しなくても、身近に起こる小さなことに感動できれば、常に毎日がエキサイティングに変化していくことでしょう。実に安上りですよね。

感動はあなたの日々の生活の中にたくさん隠れています。綺麗なもの・美しいものを見て感動する気持ちが大切なのです。ところが、同じものを見ても何も感じない人もおります。これは視力の差でしょうか?違いますね。受け取るその人の心の差なのです。また、人からされた小さな親切に感動できる「感謝の心」を育てましょう。そのような気持ちは不正を拒絶する気持ちでもあります。

人生は今この一瞬の連続なのです。なんとなく仕事に来て、なんとなくただ時間の過ぎるのを待つ作業をしていては人生がもったいない。日々の仕事を通じて自分を磨き、高い人間性と他人に優しく出来る自分を働きながら育てましょう。

その為には、日々自分の気持ちを入れ替えて、一人一人のお客様に真剣に接する『一期一会の接客』に心掛けることです。

例えば、トイレ掃除一つにしても、自分が綺麗にしたトイレをご使用になる「お客様の喜ぶ顔」を想像して真剣にお掃除してみるのです。もっと言えば、全ての作業とサービスは、ご利用された後のお客様の人生(ドラマ)をイメージして真剣に行なうことで、お客様を幸せな気分してお帰り頂くことです。「サービスは人のためならず」と言われます。それは、しいては自己実現の為なのです。

お客様との出会いには、エキサイティングなドラマがあります。今でも私は店舗巡回中に、『あっ、あのお客様は今何を考えているのだろうか?』『どんな気分なのだろうか?』不機嫌な顔をしたお客様を見かけたら、『何が原因なのだろうか?』『あの不機嫌な顔を笑顔にしてあげるにはどうしたら良いのだろうか?』などをいつも考えながら目配りをしています。皆さんも是非、お試し下さい。一日の経つのがめちゃめちゃ早く感じて、仕事が楽しいですよ。

さて、昨今話題のリモート接客の話ですが、リモートであってもお客様との出会いがエキサイティングであるべきと思っています。お問い合わせがあってから、対応するというのもよいですが、困っている人や、迷っている人がいたら、声を掛けられるようなリモート接客が良いと思っています。この辺りは、当社が提案する際に、様々なパターンをご紹介できると思います。

興味がある方は、まずは以下のリモート接客ソリューションをご覧ください。
https://cyber-telework.jp/remotecspro

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次