2025年、無人店舗・省人店舗に関する調査結果が公となりました。店舗でのセルフレジ導入率が55.5%に達しているというものです。
これはSBペイメントサービスの調査(※1)によるもので、消費者のセルフレジ利用経験は94.1%にも上り、もはや日常の購買体験でセルフレジを使うことは当たり前という状況と言っても相違ないと思います。
(※1)https://www.sbpayment.jp/news/press/2025/20250318_001431/
人員不足を大幅に解消する、「30人時運営」という新常識
2025年11月にオープンした「TRIAL GO 西荻窪駅北店」(※2)は、小売業界の革新的な動きとなっています。トライアルホールディングスが発表したこの店舗の最大の特徴は、24時間営業・165㎡の売場を「月間30人時」という極限まで削減された人員で運営することです。
人時は、1人が1時間かけて完了できる作業量のことで、「人数」×「作業時間」で算出されます。つまりわかりやすく単純化すると、月間30人時で24時間営業の店舗というのは、毎朝5時〜6時に従業員が1人だけ来て商品補充や清掃を行うだけで残りの23時間は無人で営業するようなイメージということになります。
コンビニでもセルフレジはあるにせよ省人化、無人化は難しい状況のため、革新的な店舗運営モデルになる可能性があります。
セルフレジ55%が映し出す「世代間ギャップ」
しかし、これらの省人化の波は必ずしもすべての消費者に歓迎されているわけではありません。特に年配者は、セルフレジの利用や現金が利用できないという状況には困惑をしていることも多いようで、キャッシュレスに慣れていない、スマートフォンの操作に慣れていないなどの理由で、省人化やセルフレジ、キャッシュレスを避けている現実もあるようです。(※3)
先程紹介したSBペイメントサービスの調査にも年齢ごとのセルフレジ利用意向の調査もあり、30代以下はセルフレジを優先して使う傾向が強い一方、40代以上は「状況によって判断して使い分ける」方が多いという結果が出ています。理由として挙げられたのは、「たくさん買い物をする時は有人レジ、少量の時はセルフレジ」「子供連れの時は大変なので有人レジ」といった現実的な判断でした。
つまり、セルフレジ55%という数字は単なる「技術の普及」ではなく、「利用者の選択肢が広がった」ことを意味していると言えます。
(※2)https://trial-holdings.inc/news/release/690c71f4b36659dd5277a8d1/
(※3)https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/900175737.html
業態別に見える、店舗の「省人化格差」
同じ調査で注目すべきは、業態別のセルフレジ導入率の差です。「カラオケ」「レンタルショップ」「温浴施設」「コンビニエンスストア」「スーパーマーケット」では導入率が90%以上に達している一方、まだ導入が進んでいない業態も存在します。
消費者がセルフレジを導入してほしい施設として最も多く挙げたのは「薬局・ドラッグストア」(20.4%)で、「病院・クリニック」(17.1%)、「飲食店」(13.2%)が続きました。医療や飲食という、人的サービスが重視されてきた分野でも、待ち時間短縮や混雑緩和を目的とした省人化への期待が高まっているのです。
省人化は、0からではなく「成功モデル」から取り入れる
各企業が様々な取り組みをしている中で、実際に成果を上げている省人化の事例も生まれています。
複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」での成功事例です。
運営するランシステムでは、4年前から独自の無人化システムを導入し、人件費の30~75%削減という具体的な成果を実現しています。このシステムは、無人入会から入退場管理、精算まで一貫した省人化を図りながら、清掃や接客サポートには人的リソースを維持する「ハイブリッド型」のアプローチです。
重要なのは、このソリューションがネットカフェという特定業種で培われたノウハウを、カラオケ、コワーキングスペース、フィットネスジムなど他業種にも応用可能な形でパッケージ化していることです。画一的だったAmazon Goとは異なり、業種特性に応じたカスタマイズを前提とした柔軟性が成功の鍵となっています。
本来、無人・省人店舗、接客を進めていくということは、大きな工数やコストを使い、一定以上の期間を想定して投資をしていくものですが、すでに実績のあるシステムのノウハウを利用できるというのは非常に有益ですし、様々な使い方ができるものです。
興味を持った経営者や責任者の方、まずはお話を聞いてみたい、詳しく知りたい、という場合は、以下のページをご覧の上、「無人化ソリューションパッケージ」についてお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
YouTubeには、この仕組をどのように自遊空間で利用しているのかが分かる動画がありますので、ぜひご覧ください。
・ITで店舗を無人化や省人化して人手不足を解消。自遊空間のDXをご紹介
・【自遊空間】顔認証でスムーズ退店!最新の顔認証システムを徹底紹介
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