ランシステムCS室室長 青木が語る「店舗接客やリモート接客の極意」第5回:「店舗経営者に知ってほしいホスピタリティとフィードバックの大切さ」 

このコラムは元警視庁の刑事で、現在、自遊空間を運営する弊社ランシステムのCS室室長である青木が社内向けに発信しているものです。弊社では店舗の無人化・省人化ソリューションや遠隔接客を推進しておりますが、このサイトをご覧の店舗経営者やマネージャーの皆様にも有用なコラムではないかと考え、ご紹介いたします。

その第5回は「店舗経営者に知ってほしいホスピタリティとフィードバックの大切さ」です。

サービス業において『基本の徹底』は大切な事で、全てのお客様を笑顔にする為、店舗における接客・清掃・安全等、当り前の基本機能について手を抜かず、徹底的に取り組むことを推進しておりますが、店舗における顧客満足の向上には、一人ひとりの「ホスピタリティへの意識強化」とスタッフを育成するマネージャーの「教えるスキル」が求められると考えています。                  

人には、誰しも「承認欲」つまり「他者から認められたい」「自分の存在意義を感じたい」という欲求があり、承認欲は人間が持つ他の欲求より影響が大きく、人間の根源的な欲求なのです。

例えば、お客様から『ありがとう』と感謝されたり、上司から『すごいじゃないか』と褒められたりすれば、誰でも嬉しいものです。すると、人間は不思議なもので、もっとお客様を喜ばせたい、上司や先輩から、もっと褒めてもらいたいと思うようになります。

そして、

「いまのままでは知識も技術も、まだまだ」

「お客様を喜ばせるために、もっと敬語の使い方を勉強しなくちゃ」

「話し方をもう少し工夫したほうがいいな」

と、自分の知識や技術の足りない点に気づき、「もっと勉強しよう」と思うようになります。つまり、お客様にもっと喜んでもらいたいと積極的に勉強することが、結果的に自分自身の成長に結びつくことになるのです。

ホスピタリティというと「お客様のために」といった視点だけでとらえがちで、お客様のメリットにばかり目がいきがちですが、「人から信頼される」「人脈ができる」「自分が成長する」といったように、自分にとってもメリットがあるのです。

だから、私は、「自分のためになるから」というような発想で、ホスピタリティを   身につけていってもかまわないと思っています。それは動機レベルにしかすぎず、実際にお客様に喜んでもらったり上司や先輩に褒められたりという体験をすれば、「相手のために」というホスピタリティがどんどん身に染み込んでいきます。結局その結果として自分も成長していくことになるのです。

もう1つ、スタッフ育成の上でのフィードバックの大切さについてお話させて頂きます。

私は数年前ですが、日本の某テーマパークのインストラクターから、そこで働く上司・先輩は「後輩を実によく見ていること」を教えてもらいました。

それは、笑顔にしても、元気のいい挨拶にしても、自分ではしっかり実行している  つもりでも、他人からはそうは見えないことがありますよね。身だしなみにしても、  自分ではきっちり守っているつもりでも、ツメを切り忘れていたというようなケースもあり得ます。どんなに注意しているつもりでも、人はミスするものです。そのテーマパークの上司・先輩は、そういうことがないよう後輩たちをよく見ているそうです。そして、気づいた点があれば、「その場」でそのことを指摘するそうです。

 ちなみに、笑顔をつくるトレーニングとして、私のCS研修でも割り箸を口にくわえてもらったり、「ハッピー」の発音をさせたり、上の歯が6本以上見えるような笑顔をつくる方法等を、あれこれ実践してもらっていますが、そのテーマパークでは、そういうことはしていませんでした。笑顔が出ていなければ「笑顔が出ていないよ」と声をかけるだけです。もちろん、しっかり守られていれば「笑顔がいいね」とか「元気のいい挨拶だね」と褒めることも上司や先輩は忘れません。

つまり、後輩たちへのフィードバックをつねに心掛けているのです。また、同僚同士でもフィードバックが行なわれています。このようなフィードバックを通じて、スタッフ間のコミュニケーションが深まるというメリットが同時に生まれていることを、私はそのインストラクターから教えてもらいました。私達の自遊空間においても、すぐにでも実践できることであり、確かに効果も高い自然なトレーニング法だと感じました。

以上のように、ご紹介したテーマパークでは『フィードバック』が重視されているとのことでしたが、スタッフを育成する上で、実は上司が想像する以上にスタッフは、フィードバックを期待しています。上司は『見ていてくれる』『これでよかったか?』『確認できた!』等、教えられる側にとって、教え上手な上司とは『ダメな時はその理由を説明してくれる』『具体的、簡潔な説明が出来る』『出来た時はほめてくれる人』、要するに具体的にフィードバックをしてくれる上司が信頼されると言う調査結果もあります。

店舗における『基本の徹底』を推進する上で、店舗経営者やマネージャーの皆様は、自らお客様に良いサービスをしようとする背中をスタッフに見せると共に、スタッフへのフィードバックも忘れないようすることが大事と私は考えます。少しでも皆様の参考になれば幸いです。

いかがでしたでしょうか?現在、店舗の省人化を検討されている方は、是非、ランシステムシステム外販部までお申し付けください。当社が実現してきた省人化のノウハウを活かしたご提案をいたします。

当社の無人化・省人化ソリューションについては以下をご覧ください。

あわせて読みたい
人手不足に対応!『無人化ソリューションパッケージ』 無人化ソリューションパッケージの目的 2030年には日本全体で600万人以上の人手が不足すると言われており、中でもサービス業は400万人の人手が不足する パーソル総合研...

                        

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次