無人化・省人化店舗の実現は段階的に

こんにちは、吉政創成 菱沼です。

無人化・省人化店舗のメリットは人手不足解消や運営コストの削減、顧客情報の収集、営業時間の延長が容易などの様々なメリットがあります。しかしその一方で、機会損失、窃盗・迷惑行為等への対策、システム導入にかかる初期投資といった課題もあります。

そこで今回は無人化・省人化店舗実現において考えられる課題と実現に向けてどうやって行けばいいかについて考えてみたいと思います。

目次

無人化・省人化店舗の実現で見えてくる課題

無人化・省人化店舗を進める多くの企業の目的は人手不足解消とコスト削減ではないでしょうか。

2025年問題による人手不足を乗り越えるために検討し始めたところが多いと思いますが、長く続いたコロナ禍での経験で、経営を長く継続するために、効率の良い、コストを抑えた店舗運営をしておきたいと考え始めた企業もあるだろうと思います。

無人化・省人化には人手不足の解消、コスト削減などの大きなメリットがある一方で、課題として、初期投資費用、機会損失、安全対策(窃盗・迷惑行為)、人材の流出(退職)があげられてきます。

例えば、窃盗や無賃利用を防ぐために、できるだけ店舗に現金を置かないようキャッシュレスにする、現金に簡単に手が届かないよう精算機を置く、監視カメラをあちこちに配置する、様々な設定ができる扉を採用するなどの対策が考えられますが、それらをしようとすれば、それなりの高額になってきます。

また、機会損失をできる限り防止しようと考えれば、完全無人ではなく、省人化店舗や遠隔接客を検討する必要も出てきます。そうすればメンテナンスをする人以外に、「接客できる人」が最低限の人数を必要としますが、今働いている人への説明を怠れば退職してしまい、別の人間を採用し新たに教育をし直さないとならない場面が出てくるかもしれません。そうなれば人手不足の解消も、コストの削減からも遠ざかる結果となります。

そういえば、店舗と近隣との関係で気になる記事を見かけました。それは窃盗被害によく遭う無人の小売店舗が特に対策をしないままテレビ取材を受けたことで、見物客だけでなく、さらなる窃盗犯を呼び寄せる結果となったという記事です。近隣住民が騒音や治安の低下などの迷惑を被っているというものでしたので、近隣住民と上手く共存していくためにも自店の安全だけでなく、近隣へ迷惑を掛けないために問題が起きたときにはできるだけ早く解決する方法を出せるように考えておく必要もありそうです。

段階的に無人化・省人化を図ることで必要な対策を適切な時に実行

では自遊空間ではどのように課題を解決し、無人化・省人化店舗を実現したのでしょうか。

先日行われたオンラインセミナーで、自遊空間のサービスセンター運営責任者である佐々木様が登壇され、どのように無人化を実現できたのか、そして運営する中で出てきた課題にどのように対応してきたのかというお話をされました。

(このセミナーに関しては後日レポートや動画が公開されるかと思いますので、気になる方は是非ご覧ください。)

このセミナーの中で分かったのは、自遊空間は最初から完全無人化・省人化を目指していたわけではなく、段階を追って業務を効率化させていった結果、最終的にたどり着いたのが無人化・省人化された店舗を実現できたということです。

自遊空間で活用されているシステムのほとんどは運営会社であるランシステムが開発したものですが、以下のシステムが店舗で稼働しています。

1)セルフ精算システム
2)セルフ入場システム
3)清掃解除システム
4)QR鍵システム
5)無人入会システム
6)リモート接客システム
7)セルフ移動システム

7に関してはいつ頃か明言されていなかったのでわかりませんが、大体この順番で開発・導入されてきたそうで、開発時期もバラバラで、課題を解決するためだったとのこと。

例えば、大型店舗のカウンター業務を軽減し、混雑を解消するために精算機、入場システムを、店舗スタッフが効率よく業務ができるように清掃解除端末を、という具合です。

安全や迷惑行為への対策については上記に上がっていませんが、セミナーでお話されていたのは扉の機能を使って開閉時間やブザーを設定する、警備会社を利用する、監視カメラで予防するといった形を取られているのだそうです。

このように、課題が発生する度にどう対応するかを検討し、必要に応じてシステムを開発したり、監視カメラや遠隔接客からわかる人の流れのデータを基に、運営の改善をしていった結果、無人化の時間帯を作ることができると考え、実行されているそうです。無人化時間帯が設けられたことによる効果は無人化ソリューションパッケージのページをご参照ください。
(なお、3については前回のコラムで取り上げましたので詳細が気になる方はそちらをご覧ください。)

つまり、無理して一気にやらずとも、まずは業務を効率化させ、人にかかる負担を軽減していくところから始め、徐々にその範囲を広げていくことで無理のない無人化・省人化店舗を実現できるのだということですね。

さいごに

ランシステムではこうした自遊空間での実体験に基づく対策・対処案はもちろん、無人化ソリューションの提供によって他企業への導入を通して得た知見やノウハウが蓄積されています。

先日のセミナーでも無人化・省人化を進めるにあたってしたバイトさんへの説明や注意点、失敗談なども含んでおり、赤裸々!と言っていいほどいろいろなお話を聞くことができました。そして無人化・省人化を本気で検討されている企業からの質問にも丁寧に、自遊空間での経験をもとに回答されていました。

無人化パッケージソリューション自体はネットカフェ向けに整理されていますが、一部機能のみの提供も可能なので、業種問わずご利用いただけるとのこと。

自社の店舗に合った無人化、省人化のすすめ方について興味がある方は、ランシステムの担当者と一度お話をされてみるのはいかがでしょうか。自遊空間の無人化運営での経験やソリューションを活用された企業の事例話など、情報交換レベルでも大丈夫だそうですし、「こういったときはどうしたか」、「この運用でどういった問題が起きそうか」といった相談にも乗ってくれるそうです。

興味がある方は以下よりご連絡いただけます。

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