サービス業の省人化、今できることは何か

こんにちは、吉政創成 菱沼です。

様々な業界で人手不足が叫ばれる昨今。リクルートワークス研究所によれば2040年には労働供給制約社会がやってきて、今後労働者不足はより深刻化し、今当たり前に受けられているサービスが満足に受けられなくなるだろうという予測を出しています。

今回はこのリクルートワークス研究所の研究レポートから、今後のサービス業について考えてみたいと思います。

目次

2040年にはより人手不足が深刻化、対策は?

リクルートワークス研究所が公開したレポートをもとに書かれた記事「2040年未来予測から見えた、日本が直面する労働供給制約社会と「4つの解決手段」とは」があります。

この記事は、2023年にリクルートワークス研究所が公開した「未来予測2040 労働供給制約社会がやってくる」をもとに書かれており、2040年には現状からさらに労働者人口が減少する未来について書かれています。

この2040年問題は、現状で言われている単なる人手不足ではなく、高齢者人口が増え続け、労働者人口の割合が不足することで生活を維持するために必要な労働力を供給できなくなるということで、現状からさらに進んだ先のことを考えれば、まあそうよね…というような内容です。

さて、レポートの中で、この状態に至るのを遅らせるために「徹底的な機械化・自動化」「ワーキッシュアクトという選択肢」「シニアの小さな活動」「待ったなしのムダ改革」といった4つの取り組みが提案されています。(ワーキッシュアクトとは仕事以外で何らかの報酬を得るために誰かの労働へのニーズを担う性質がある活動のことだそうです。)

現段階の人手不足対策として、各社は業務効率化、DX推進、自動化といった施策を行っており、また求職者の確保のために賃上げを行う企業も中にはあります。2040年に向けてリクルートワークス研究所が提案しているものの中では機械化・自動化、ムダ改革(業務効率化)が当てはまります。ただ、現状、徹底しているかといえば、「まあ進めてはいるけれども徹底と言われるそこまでではないよね」という感じなのではないかと思います。

ところで、ムダについてこんな同社はレポートも公開していました。興味がある方はどうぞ。

「企業のムダ調査」エグゼクティブサマリー

これを読むと、まあ痒い所に手が届くサービスがたくさんあるオモテナシの国なので、本当は辞めたいサービスなんてたくさんあるだろうなとは思います。

サービス業の一部業務の業務整理とシステム化

さて、人手不足問題や2040年問題に限らず、ムダ業務というものは企業であればどこにでもあるものだと思いますし、機械化・自動化できるのならそちらに任せて、別のことをしていたいというのも当然に思うものだと思います。ただ業務の整理も自動化・機械化も、推進する人は必要なので、推進できる人をまず見つける必要はあるので、中には進んでいない企業はやっぱりあるんだろうと思います。

とはいえ、人手不足は待ったなし。ならば何から始めるかと考えたときに、やはりまずは今いるスタッフに過度な負荷をかけないよう業務の見直しを行い、その上で仕組みづくりをすることになるのだと思います。というのも、業務の見直しを先にすれば、必要なシステムを見極めることができますし、ムダ業務を見つけることも容易になると考えるからです。

例えば様々なサービス業が取り組んでいるものとして、以下のようなものが挙げられると思います。

・スーパー:自動精算機、顧客が精算データを作成するシステム
      カゴバックへの詰め替え廃止(コロナ禍中の感染防止策の一環だったものが廃止したまま)

・コンビニ:ウォークスルー型店舗、自動精算機

・飲食店 :注文、自動精算機、配膳ロボット

・会員制施設:受付システム、遠隔接客、自動精算機、退館

・病院  :予約、受付、精算

ウォークスルー型の店舗の場合は最初からその形態で進められることばかりだと思うので、横に置きますが、それ以外のシステムというのはコロナ禍以降、身近に感じられるようになりました。正直、何もないのであれば人を介す必要がないスタイルは割と好きだったりします。特に予約システム大好き。

業務面で見てみると、カゴバックの詰め替えが分かりやすいかなと思います。これはとんでもなく助かるサービスではありますが、レジの方からすれば負担ですし、混雑のもとであることは確かですよね。

上記に挙げたようなシステムの導入以外では、ノーコード開発ツールを使って、手作業でやっていた在庫管理や顧客情報管理、予約管理などのシステムを自社で作るといったことをしている企業も出てきています。例えば自遊空間では、店舗内の商品の在庫管理やエリアマネージャーの視察で使われるアプリはノーコード開発ツールで構築されています。既存のシステムと比較し、導入コストを抑えられる可能性があり、自社の業務に合わせやすいといったメリットもあると思います。ただデメリットは作成できる人がいるかどうか、でしょうか。経験した身からすると、作るのはプログラミングの知識がなくてもできましたが、利用シーンを含めて先を考えておかないと連携部分を上手に作れないので、計画性のある方は向いているように思います。何年も前の話なので、技術も変化していると思いますのでもっと簡単になっているかもしれませんが。

業務のシステム化で省人・無人化へ

さて、システムの導入によって生まれる利益はもちろんありますが、とはいえ、導入するにはそれなりの初期投資とランニングコストが必要なので、どこの店舗でもすぐに取り入れられるものでもありませんし、すべてを入れられるということもありません。ですが、人ではなくてもできる業務をシステム化することで、今いるスタッフの負担を軽減することは可能です。そして、もし人を採用することができたのなら、DXやサービスの充実化など、他の業務を行ってもらうことができますので、先々を見据えて確かに取り組んでおくべき事項ではあると思います。

最近は色々な企業が事例を出し始めているので、その中から自分たちに合いそうなものを見つけ出すのもいいと思います。

ちなみに、様々な業務のシステム化を実行したランシステムが運営する自遊空間では、無人の時間帯を設けられるほどに省人化に成功しています。省人店舗・無人店舗で起きたトラブルや課題にはシステムのアップデートで対応したり、人力で対応したりと柔軟に進められてきたそうです。

実は自遊空間で導入しているシステムは、他社へも提供しています。自社・他社の様々なノウハウを保有していますので、こういったときはどうしたらいいのかというような相談にも乗ってくれるとのこと。

店舗の無人化・省人化は難しい課題です。現在課題を抱えている企業様、豊富なノウハウと技術を持つランシステムにご相談されてみるのはいかがでしょうか。

店舗の無人化・省人化するソリューションに興味がある方は、以下のリンクもご参照ください。

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