過疎地域の人手不足、無人運転で未来が変わる?

こんにちは、吉政創成 菱沼です。

先日、ふとテレビをつけたら、幼子がお買い物に行く某番組が流れていました。

昔見ていたのとは違う感想を抱く自身に時の流れを感じつつ見ていると、愛媛県伊予市で自動運転バスの試験走行を行っていることが話されていました。

ほのぼの気分から一転。ついつい興味津々で調べてみました。

目次

路線バス廃止…地域の新たな交通手段で人の流れに変化

どうも2024年1月から開始していたらしいこの自動運転バス。

定員8名で、運転手席はないものの、試験走行期間は職員の方が同乗し、安全性や課題について確認を取っているのだそう。センサーやカメラで検知した障害物を避けて走れるようになっているとのことでした。さらに自動運転のレベルには5段階あるそうなんですが、この自動運転バスは特定の条件下でなら、レベル4の高速道路などでの完全自動運転が可能なのだそうです。

このバスが運行しているのは、公園、診療所、介護老人福祉施設、小学校を経由する道路だそうで、現在は路線バスが廃止されたルートなのだそう。該当地区の高齢化率は52.1%とあって、免許返納が相次いでいることから、市は代わりにタクシーを手配したそうですが、人手不足が顕著な今、この先も安定した運転手確保に懸念があったそうで、この試験に乗り出したようです。

参考記事:自動運転バスを通院・通学の「足」に…愛媛・伊予市、路線バスない双海地区で実証実験

導入した結果、こもりがちなご老人たちの外出が増えたというようなことをテレビで話されていたと思います。お買い物中のお子様たちも乗っていましたが、よっこいしょと乗る姿と、同乗するご老人方(が、いた気がする…)、動作確認中の職員の方の見守る姿に加え、ゆったり安全に走るバスにほのぼのすると同時に、地域に馴染み始めている様子が見受けられ、なるほどなぁと考えていました。

自動運転×店舗で過疎地域の人手不足を解消?

さて、自動運転と言えば、先々月くらいのコラムで、万博会場の建設現場で稼働する移動型無人店舗もそういった要素を持っていました。あちらは乗用車による牽引と、リモコン操作による低速移動です。リモコン操作で行う時はおそらくそう長い距離の走行を想定していないのではと思いますが、どうなんでしょうね。設備的にはコンビニとして問題なく運用できるよう、ソーラーパネル、蓄電池、ネット接続が完備されており、冷蔵庫はもちろん、セルフレジなどのシステムがついていました。こちらも、人手不足の解消手段としてもなるほど、と思いました。

移動型コンビニの事例に加え、今回の自動運転バスを見ていると、いつかは移動販売車の代わりのような形で特定のルートを巡る、なんていう世の中が来るかもしれないと想像を膨らませます。移動図書館なんていうのもアリかもしれませんね。

最低限の人手で、過疎地域でも流通を起こしやすくなるかも?なんて思わず考えてしまいました。

ただここで思い出したいのが、過疎地域における無人店舗の事例です。

以前コラムで取り上げたのは、スマホのQRコードによる入店管理と、スマホ決済というものでしたが、デジタルを受け入れにくい年齢層が多いことから、自分には関係ないと帰っていってしまうご老人がいるというものでした。

いまは自動精算機や受付機などに慣れ親しんだ方は増えてきましたが、そうでない方ももちろんいらっしゃるはずです。新しい仕組みを持つ施設があまりない地域で新たな取組みを行う場合には、初期にある程度のフォローアップ体制が必要なように思います。

この自動運転バスの場合は、稼働が問題ないかを確認するため今は乗務員さんが同乗されておられますので、最初の頃に乗務員さんが乗り方などを説明されたのだろうと思います。今後、本格的に作動する際には乗務員さんがいなくなるかもしれませんので、その場合には遠隔で対応できるような仕組みが必要になってくるかもしれません。そして、他の地域から観光などで来られる方はどう乗ったらいいのか分からないこともあるかと思いますので、バス乗り場から何らかの利用方法を案内する手段も場合によっては必要になるかもしれません。

店舗の無人化・省人化の課題を解決したいなら

今回ご紹介したような自動運転バスや、移動型店舗は現時点では特殊な例ではありますが、省人化・無人化を目指すにあたっては、通常の店舗と同じような課題は出てくる可能性は高くあります。

また、新しい仕組みの参入はもちろんですが、既存の仕組みの利用シーンが拡大するにつれ、過去にはなかった課題が浮き彫りになることもまた、よくあることだと思います。個人向けのサービスだと、対処までに時間が掛かればそっぽ向かれてしまうこともあり得ますので、なるべく早急に対処できる体制や、暫定的に人員フォローが容易にできる仕組みは欲しいところですね。

ランシステムが運営する自遊空間では、受付業務や入室、退室、精算までが同社が開発したシステムが稼働しています。長い時間をかけて段階を踏んでシステムを導入し、浸透させてきた結果、省人化を実現し、現在では店舗スタッフが無人となる時間帯が作り出せていると言います。

ただ、システム化した当初、お客様の中には利用方法が分からず、あきらめて退店されてしまったこともあったようです。その後、自遊空間ではシステムをより利用しやすいように改修し、さらに遠隔接客システムなどを駆使することでお客様が困ったままで帰ってしまわないよう、フォロー体制を築いています。また、中央のセンターからも店内を見ており、自遊空間の側から働きかけられるようになっているため、無人の時間帯であっても問題なくフォローができているようです。カメラの位置も工夫されているとか。

ランシステムは自社でシステムを開発・改修を繰り返し、システム面以外でも様々な工夫を店舗で反映させてきました。自遊空間で導入したシステムを他社に提供していることもあって、様々なノウハウを保有しています。

店舗の無人化・省人化は難しい課題です。現在課題を抱えている企業様、豊富なノウハウと技術を持つランシステムにご相談されてみてはいかがでしょうか。

店舗の無人化・省人化を目指している方はぜひ以下のページもご覧ください。

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